Monday, April 06, 2009

 

TOEICについて

TOEICが日本、アジア圏でもてはやされている。日本では就職・転職のときに英語力=TOEICということになっているが、これにはいつも違和感を感じる。

TOEICにはリスニングとリーディングしかない。そのため、本当の英語力を測るものとしては明らかに不十分である。その一方、良いところは、マークシートなので、細かい点を出すことができる。他のライティングやスピーキングがあるテストではそうはいかない。例えばイギリスやオーストラリアといった国で使われているIELTSというテストがあるが、これは9.0といった感じで0.5ポイントごとの点数になっている。ライティングやスピーキングは採点者の主観がかなり入ってきてしまうため、細かい採点が難しいという理屈はよくわかる。

また、マークシートで採点が容易なため、ほぼ毎月行われているという手軽さもある。単語もビジネス寄り(書き言葉)になっていて、仕事の現場で必要な語彙とも言える。しかし、書き言葉ということは裏を返せば会話では使われないものであったり、堅すぎて普段の生活では使わないものでもあったりする。何より問題なのは「文を作る」能力がまったく問われないということ。もちろん、他のTOEFLやIELTSは大学へ入る際に使われるテストであり、ビジネス用ではないということから考えると他にビジネス用のテストはない。TOEICが選ばれている理由もわかることはわかる。

ただ、TOEICが偏重されているおかげであまりに点数を取ることばかりを目指す人が多い。日本の学校のテストとよく似ている。テストで点さえとればいいというようなスタイルと同じになってしまっている。本当に使える英語力でないと意味がないというのに。○年前に800点取れました、でも今はもう500点です、という人もけっこういる。詰め込み式の日本人の勉強法には合うのかもしれないが、これでは意味がない。例えば、単語を覚えるのにも読んで意味がわかるレベルと使えるレベルというのはまったく違う。3つの似ている意味の単語があれば、読む分には全部同じように訳せばいいが、使う際にはその違いが問題になることも多い。何より意味だけでなくその単語の使い方を知らなければいけない。動詞ならどの文型が取れるのか、どんな前置詞と仲がいいのか、等。

確かにTOEICの点数が転職・就職に重要視されているということは紛れもない事実であり、英語力のひとつのものさしであるとは言える。ただ、英語を勉強する方はその先にあるものを見据えたほうがいいと思うし、使える英語力ということを念頭におく必要があると思う。

TOEICは使える英語力を身につけていく過程で自分の伸びを確かめるのに使うテストという位置付けが正しいと僕は思う。TOEICの点数が目標ではなく、英語力を伸ばすのが目標で、その伸びを確かめるためにたまにTOEICを受けて点数にしてみる、という感じである。

近い将来、もっと英語力を包括的に点数にしてくれるテストが出てくればなぁと思うが、難しいだろうか。

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